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2005年02月09日

● 泥まみれの虎


『泥まみれの虎』―宮崎駿の妄想ノート

著者:宮崎駿 出版社:大日本絵画 ISBN: 4499227909




宮崎駿の熱狂的なファンには この書は必携の一冊なのだそうだ。


私は「熱狂的なファン」では無いが、「ファン」の一人ではある。


たまたま、軍事的なモノに興味があり、書店で この本と もう一冊、


『宮崎駿の雑想ノート』

出版社: 大日本絵画 ISBN: 4499226775


という2冊に目が止まり 同時に買い求めたものである。


『宮崎駿の雑想ノート』の中にある「飛行艇時代」と言う作品は「紅の豚」の原案になったものとして ファンの間では有名だが、「泥まみれの虎」は 第二次大戦時、東部戦線でエ-スと呼ばれた「オット-・カリウス」というドイツ軍戦車兵の自伝的戦記に惹かれた宮崎駿が 舞台となった北欧の現地を旅して歩き、そのスト-リ-を漫画にした物で ファンならずとも 是非、映像化して欲しいと思う作品だ。


今回作、「ハウルの動く城」に関しては 観賞後の感想に賛否両論がある。


率直に言って 私は「賛」ではなく、「否」の感想を抱いた。


たまたま、別のコラムにコメントを下さった「かわうそ亭」さんのブログを拝読していて まさに、同感…という文があり、同様に感じた人がいるんだなぁ…と、ホッとした。


「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」は 興行成績の記録を塗り替えた程のヒット作であり、「好きな作品だ」と言う人は多い。


しかし、私個人としては だんだん、宮崎作品が その作品の中に抱くテ-マがハッキリと理解する事が出来ない中途半端な作品になってきている様な気がして 作を新たにする度に好感より、不快感が増してくるのが 実は 正直な感想だ。


特に今回の「ハウルの動く城」では 解釈を一歩間違えると、明確な理由も呈示せぬまま ただ、「戦争は惨い」みたいなイメ-ジを与えるだけに専念し、もし「戦争反対」がテ-マなのであれば 観賞後に もっと観た人間に考えさせる、感じさせる しっかりとした背景やスト-リ-を示すべきだと感じたのだ。


『宮崎駿の雑想ノート』に描かれている いくつかの短編を読むと、今の様な宮崎駿ではなく、もっと しっかりした根底が垣間見える。


その後の『泥まみれの虎』―宮崎駿の妄想ノートを読めば 如何に、宮崎駿が ドイツ軍フリ-クなのかが判る。


今回、「ハウルの動く城」を観て 私は、宮崎駿が「戦争美化」であろうが「反戦」であろうが、『泥まみれの虎』を描いた時点に 一度、立ち戻った上で 次回作に力を注いで欲しいと願うばかりである。


どうせなら、頼むから 是非、『泥まみれの虎』を映画化して欲しい。




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